交通事故の被害にあった場合、最後は加害者の保険会社と示談をして終わるのですが、交通事故発生から解決するまでには具体的にはどのような流れをたどるのでしょうか。本記事では交通事故発生から解決するまでの流れについて解説します。
交通事故発生から解決するまでの流れ
交通事故発生から解決するまでの流れは次の通りです。
交通事故発生直後
交通事故発生直後は、まず怪我人の救護を行い、事故車を安全な場所に移動させ、警察に交通事故が発生したことを報告します。警察が交通事故の現場の状況を確認して記録する実況見分が行われるので、立ち会える状況なのであれば立ち会います。
また、自動車の状況や破損の程度、交差点の状況などを後から確認できるように、写真・動画を撮っておきます。相手方の連絡先や保険会社などを確認するとともに、自分の保険会社にも連絡をしておきましょう。
治療を受ける
次に怪我の治療を受けます。
軽い怪我であれば完治するまで治療を受けますが、重い怪我である場合には後遺症が残ることもあります。後遺症が残るような怪我をした場合には後遺症がこれ以上良くならないという状態である症状固定まで治療を行います。
後遺障害等級認定
後遺症が残っている場合には症状固定となった段階で後遺障害等級認定を受けます。
後遺障害等級認定は自賠責保険を受けるための手続きですが、後に加害者側との交渉の基礎にもなり重要です。
加害者側と示談をする
治療が終了した、もしくは症状固定となって後遺障害等級認定が行われると、加害者側と交渉します。通常は自動車に乗る人の多くは任意保険に加入しているので、加害者の保険会社と示談交渉をします。示談交渉は加害者の保険会社が示談金を提示してくるので、それに答える形で進みます。
示談が成立すれば示談金を振り込んでもらって終了ですが、もし示された示談金の内容に納得がいなかない場合には裁判を起こします。
もし加害者が任意保険に加入していない場合には、加害者本人と交渉することになります。加害者が払わない場合には裁判を起こして相手から強制執行をする必要があります。
交通事故解決のためのポイントとなるのはどこか
上記のような流れで進むのですが、交通事故を有利に解決するためのポイントとなるのは、どの段階なのでしょうか。
治療を受ける段階
後遺症が発生する場合、交渉を有利にすすめるために治療を受ける段階が重要です。
後に後遺障害等級認定を受けるにあたって、きちんと治療を受けていたか、どのような治療や検査を受けていたか、が有利な等級の認定をしてもらうために重要となります。治療を面倒臭がってしまって病院にきちんと通わない場合、後遺症と交通事故の因果関係を認めてもらえないことがあります。また、適切な治療や検査を受けてないため有利な等級の認定がされないこともあります。治療を受ける段階での行動は、後遺症が発生する場合には重要です。
後遺障害等級認定
同じく後遺症が発生する場合、後遺障害等級認定は重要です。
後遺障害等級認定自体は自賠責保険の請求をするためにおこなわれるものです。しかし、ここで認定された等級をもとに加害者の保険会社に示談金を請求することになります。第12級で認定されるべきものが第14級として認定されてしまうと、保険会社との交渉でも第14級相当の後遺症であるとして示談金の提示がされ、これを覆すことは非常に難しいです。後遺障害等級認定は有利に示談を解決するために重要です。
示談交渉
示談交渉は重要です。
交渉では、示談金として様々な内訳について交渉を行う必要があります。相手の保険会社はなるべくお金を支払わないようにするため、裁判をしても通らない主張をしてくることがほとんどです。そのため、これらの主張を精査して、適切に反論して交渉をする必要があります。保険会社との示談にあたっては、高圧的になるなど心無い交渉をしてくる場合もあるので注意が必要です。
交通事故の示談交渉を弁護士に依頼するのがおすすめ
交通事故の示談交渉は弁護士に依頼するのがおすすめです。
保険会社との示談交渉を任せることができる
弁護士に依頼すれば保険会社との示談交渉を任せることができます。
保険会社との示談交渉には、保険会社の主張が正しいのかどうかを精査するだけではなく、高圧的になるなど交渉の対応にも苦労することがあります。弁護士にまかせてしまえば、保険会社の主張が正しいかどうかを精査し、正しい示談金の主張をしてくれますし、保険会社との交渉を直接する必要がありません。
後遺障害等級認定のサポートもしてもらえる
弁護士に依頼すれば治療時や後遺障害等級認定の手続きなどのサポートもしてくれます。
上述したように後遺障害等級認定は後遺症が発生する場合には非常に重要です。医師は治療のエキスパートですが、後遺障害等級認定のエキスパートではなく、有利な後遺障害等級認定が常に得られるわけではありません。弁護士に依頼すれば医師に有利になるようなカルテの書き方や検査などを働きかけてもらったり、後遺障害等級認定の申請を代行してもらったりできます。
まとめ
本記事では交通事故発生から解決するまでの流れについてを中心に解決しました。
交通事故が起こってから示談で解決するまでの流れをもう一度確認していただき、特に後遺症が発生している場合には、早い段階から弁護士に相談することをおすすめします。
