家族が逮捕されたらやるべきこと

家族が逮捕されたらやるべきこと

家族が突然逮捕されてしまったら、「このまま帰ってこないのではないか」「本人のために何かできることはないのか」など、ほとんどの方が先行きに不安を感じるでしょう。

刑事事件への対応は、スピードが重要です。家族が逮捕されてしまっても、迅速に対応することで、早期釈放される可能性も高まります。

今回は、家族が逮捕されたらやるべき4つのことについて解説します。事件の早期解決のために、ぜひ最後までご覧ください。

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家族が逮捕されたらやるべき4つのこと

当然のことながら、逮捕された本人は身動きが取れなくなります。そのため、外にいる家族がどのように行動するかは、手続きの流れに大きな影響を与える可能性があります

家族が逮捕された場合にやるべきことは、次の4つです。

家族が逮捕された場合にやるべきこと
  1. 警察に現在の状況を確認する
  2. 弁護士に相談する
  3. 本人への差し入れ・面会を行う
  4. 職場や学校など関係者に連絡する

逮捕の影響を最小限に抑えるには、迅速な対応が不可欠です。ここからは、それぞれの内容を具体的に解説します。

1.警察に現在の状況を確認する

家族が逮捕されたときに何よりも先にすべきことは、状況の確認です。逮捕の事実は通常、警察から知らされます。その際、次の点は必ず確認してください。

警察に確認しておくべきポイント
  • 留置場所(どこの警察署に留置されているのか)
  • 逮捕の日時
  • 罪名
  • 事件の内容

弁護士の面会や差し入れなどの対応をするには、本人がどこにいるのかを確認する必要があります。逮捕の連絡があった警察署と留置されている警察署が異なるケースもあるため、留置場所は必ず確認してください

逮捕された日時を正確に把握することも重要です。刑事手続は、各段階で時間制限が設けられているため、逮捕されたタイミングによって執るべき弁護活動や面会の可否も変わってきます

罪名や事件の内容についても、教えてもらえる範囲で聞いておくべきです。事件の概要を把握しておけば、弁護士との相談もスムーズに進められます。

2.弁護士に相談する

家族が逮捕されてしまったら、できる限り早く弁護士に相談して本人との面会(接見)を依頼すべきです。

本人が初めて逮捕された場合、今後の流れや取り調べへの対応に対して、大きな不安を抱えていることでしょう。冷静な判断ができずに、不利な供述をしてしまう可能性もあります。そのため、逮捕後すぐに弁護士と面会し、刑事手続の流れや取り調べの対応方法についてアドバイスを受けることは、何よりも重要なことです。

弁護士に依頼すれば、家族からの伝言も伝えられ、本人も落ち着いて事件に対処できるようになります。

3.本人への差し入れ・面会を行う

本人が着の身着のままで逮捕されてしまった場合には、早めに差し入れをしてあげると良いでしょう。差し入れすべきものとしては、次のものが挙げられます。

差し入れすべきもの
  • 衣類
  • 現金
  • 本 など

まずは、早い段階で必要なものを差し入れし、その後、本人の希望を聞いて追加で差し入れを行うのが良いでしょう。

逮捕後3日間は、弁護士以外の面会はできません。本人が勾留された後は、接見禁止処分がない限り、留置場所での面会が可能です。逮捕された本人は、外の状況がわからず大きな不安を抱えています。面会できる状況になったら、できる限り多く面会の機会を設けるようにしてください。

4.職場や学校など関係者に連絡する

どこにも連絡できない本人に代わって、職場や学校など関係者に連絡しておくことも重要です。関係者への連絡を怠ると、無断欠勤で職を失ったり、退学処分を受けたりして、釈放されても日常生活に戻れなくなってしまう可能性があります。

ただし、どのような内容で連絡するかは慎重に判断すべきです。事件が報道されているケースや、逮捕・勾留の期間が長引く見込みのときは、現在の状況を正直に伝えるしかないでしょう。しかし、早期釈放の見込みがある場合は、体調不良を理由にするなど、逮捕の事実を伏せることも検討すべきです。

職場や学校などにどのような連絡をすべきかは、今後の見通しを弁護士に相談したうえで判断することをおすすめします。

家族が逮捕されたら早めに弁護士へ相談する

ここまで、家族が逮捕された場合の対処法を解説してきましたが、最も重要なのは早めに弁護士へ相談することです。

各種刑事手続にはタイムリミットがあります。勾留前の釈放を目指すのであれば、逮捕から3日以内に行動しなければなりませんし、示談成立による不起訴を狙うには勾留期間内(最大で逮捕から23日間)に示談を成立させなくてはなりません。早めに弁護士に相談すれば、弁護活動の選択肢も多くなり、早期釈放、不起訴処分も狙いやすくなります。

差し入れや面会の対応、職場や学校への連絡についても、弁護士に相談することで、不安なく対応を進めることができるでしょう。

家族が逮捕されてお困りの方は、まずは弁護士に相談して今後の対応を検討してみてください。