児童ポルノで逮捕されたら | 刑罰や示談金は?

児童ポルノで逮捕されたら | 刑罰や示談金は?

インターネットやSNSの普及により、児童ポルノで検挙される人数は増加傾向にあります。児童ポルノで逮捕されてしまった場合、被害児童との示談なしに不起訴処分を期待することはできません。事件の内容によっては懲役刑が科されることもあります。

この記事では、児童ポルノ関連の犯罪について種類や刑罰を説明したうえで、児童ポルノで逮捕されてしまったらどうなるかを解説します。児童ポルノ関連の犯罪で不安を抱えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

懲役・禁錮から拘禁刑へ

2025年6月から懲役・禁錮が拘禁刑に一本化されました。旧制度や過去の事件に関連する場合は、懲役・禁錮と表記している場合もあります。

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児童ポルノに関わる犯罪とは?犯罪の種類と刑罰

児童ポルノ関連の犯罪は「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」(以下「児童買春・児童ポルノ禁止法」と言います)で規制されています。児童買春・児童ポルノ禁止法では、毎年3000人程度が検挙されています。

参照:令和7年版犯罪白書

本記事では、児童買春・児童ポルノ禁止法で規制される犯罪のうち、児童ポルノ関連の犯罪について詳しく解説します。ここからは、児童ポルノとは何かを説明したうえで、児童ポルノ関連の犯罪と刑罰について解説します。

児童ポルノとは

児童ポルノとは、18歳未満の者の性的な行為などを、視覚で認識できる方法により描写した写真や電磁的記録のことです。児童買春・児童ポルノ禁止法2条3項では、児童ポルノに該当する描写として、次の3つを挙げています。

児童ポルノに該当する描写
  1. 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
  2. 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
  3. 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの

1号の性的類似行為とは手淫や口淫などのことです。

2号や3号の描写については、単に児童の性器等を触った場面や裸の児童を撮影しただけでなく、それが性欲を興奮させ又は刺激するものである場合に限り、児童ポルノとなります。

未成年に対する性行為によってトラブルになることもあります。未成年との性行為に関するリスクに関しては以下の記事にも掲載しているので、併せてご覧ください。

未成年淫行はなぜバレる?逮捕・起訴を回避する方法を解説
未成年者との性行為は、法律や自治体の条例によって厳しく規制されており、状況によっては突然警察が自宅にやってくるケースも少なくありません。では、一体どのようなルートから淫行は発覚するのでしょうか。また、逮捕された場合に会社や家族にバレずに解決…

AIでも児童ポルノ禁止法違反となる可能性

2026年6月に名古屋地裁にて「18歳未満の画像を使った性的ディープフェイクが児童ポルノに当たるか」が問われた裁判が行われました。裁判官は「一般人から見れば裸を誤信させる精巧なもので極めて卑劣」とし、有罪判決を言い渡しました。

AIで作られた画像も児童ポルノと認定された初判例です。AIで作成されたものでも、撮影と誤信するほど精緻なものは児童ポルノと認定される可能性があります。

児童ポルノ関連の犯罪と刑罰

児童ポルノ関連の犯罪としては、大きく分けて次の4つの種類があります。

罪名対象刑罰
児童ポルノ所持罪所有した者1年以下の拘禁刑
または100万円以下の罰金
児童ポルノ製造罪製造した者3年以下の拘禁刑
または300万円以下の罰金
児童ポルノ提供罪第三者に提供した者3年以下の拘禁刑
または300万円以下の罰金
児童ポルノ公然陳列等罪不特定または多数の人が観覧できる場所に公開した者5年以下の拘禁刑
または500万円以下の罰金

児童ポルノの所持・保管

自分自身の性的好奇心を満たす目的で児童ポルノを所持したり保管したりした者は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科されます。

所持の目的が特定の人に提供するものであった場合には、提供目的所持罪として3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象となります。

また、不特定もしくは多数の人に提供する目的で所持していた場合には、さらに重い5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、または併科の対象です。併科とは、拘禁刑刑と罰金刑を併せて科すことをいいます。

児童ポルノの提供・陳列

児童ポルノの提供とは、相手方が児童ポルノを利用し得る状態に置くことです。具体的には、児童ポルノを添付したメールを相手方に送付する行為やクラウド上にアップロードする行為などが児童ポルノの提供に該当します。

児童ポルノの陳列とは、児童ポルノを不特定もしくは多数の人に提供する行為または、公に公開する行為のことです。具体例としては、児童ポルノをSNSに投稿する行為が挙げられます。

児童ポルノを特定の人に提供する行為の刑罰は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。児童ポルノを不特定もしくは多数の人に提供する行為、陳列する行為については、5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、または併科の対象となります。

児童ポルノの製造

児童ポルノの製造とは、写真や動画を撮影して児童ポルノを作り出すことです。児童ポルノの製造では、次の3つの行為が3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象となります。

児童ポルノ製造に該当する行為
  1. 特定の人に提供する目的で児童ポルノを製造する行為
  2. 児童に自分自身の性的な描写を撮影させて児童ポルノを製造する行為
  3. 盗撮で児童ポルノを製造する行為

不特定もしくは多数の人に提供する目的で児童ポルノを製造する行為については、5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、または併科の対象となります。

児童ポルノで逮捕されたらどうなる?示談金の相場は?

児童ポルノで逮捕された場合、初犯では罰金刑が科される可能性が高いでしょう。事案によっては拘禁刑となる可能性も否定できません。

当然のことながら、罰金刑も前科となります。児童ポルノで逮捕され、罰金刑で前科がつくと会社を解雇される、再就職が困難になるなど社会生活において大きな不利益を受けることになります。

児童ポルノでの刑罰を回避するための有効な手段の1つが被害児童の親との示談です。示談を成立させることができれば、不起訴処分を期待できますし、逮捕前であれば逮捕を回避できる可能性も高まります。

児童ポルノ事件での示談金の相場は、30万円から50万円程度です。もちろん、具体的な事件の内容によっては金額が大きくなることもありますし、どんなに高い金額でも被害者が示談に応じてくれないこともあります。

児童ポルノ事件で示談を成立させるには弁護士に依頼すべきです。弁護士に依頼することで早期に示談を成立させられる可能性が高くなりますし、被害者が示談に応じてくれない場合でも処罰を軽減するために最適な対応をしてもらえます。

児童ポルノのトラブルでお悩みの方へ

児童ポルノ事件において、処分を軽減し前科を避けるための最大の鍵は「被害者側との早期の示談成立」です。しかし、デリケートな問題であるため、個人で示談交渉を進めることは事実上不可能です。弁護士を間に挟むことで、被害者の心情に配慮した迅速な交渉が可能となり、不起訴処分の獲得や逮捕の回避といった最善の結果を目指すことができます。

取り返しのつかない事態になる前に、仙台青葉ゆかり法律事務所へご相談ください。当事務所では、児童ポルノで逮捕されてしまった方の弁護活動も行っております。