
未成年者との性行為は、法律や自治体の条例によって厳しく規制されており、状況によっては突然警察が自宅にやってくるケースも少なくありません。では、一体どのようなルートから淫行は発覚するのでしょうか。また、逮捕された場合に会社や家族にバレずに解決することができるか、不安な方もいらっしゃるでしょう。
今回は、未成年淫行(みせいねんいんこう)で逮捕されたらどんな犯罪が成立するのか、刑罰はどれくらいか?そして会社や家族にバレずに解決することができるかどうかについて解説していきます。
※記事では宮城県の条例を用いていますが、正確な情報は各自治体の条例を参考にしてください。
2025年6月から懲役・禁錮が拘禁刑に1本化されました。旧制度や過去の事件に関連する場合は、懲役・禁錮と表記している場合もあります。
未成年者と性行為をした場合に成立する犯罪と刑罰
| 罪名 | 刑罰 |
|---|---|
| 宮城県青少年健全育成条例違反 (淫行条例) | 2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 児童福祉法違反 | 10年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金 |
| 児童買春 | 5年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金 |
| 児童ポルノの所持 | 1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金 |
| 児童ポルノの提供 | 3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金 |
| 不同意わいせつ | 6か月以上10年以下の拘禁刑 |
| 不同意性交等 | 5年以上の有期拘禁刑 |
未成年者と性行為をした場合に成立する犯罪と刑罰には次のものがあります。それぞれ解説をしていきます。
宮城県青少年健全育成条例違反(淫行条例)
いわゆる淫行条例違反として逮捕・処罰されるおそれがあります。
宮城県青少年育成条例第31条第1項は、「何人も、青少年に対しみだらな性行為又はわいせつな行為をしてはならない。」と規定しており、みだらな性行為(淫行)を禁止しています。なお、青少年とは、宮城県青少年育成条例第14条第1号に基づき、18歳未満の者を指します。この規定に違反した場合の法定刑は、2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(宮城県青少年育成条例第41条第1項)。一般に淫行条例・青少年保護育成条例と呼ばれるものがこれで、他の都道府県にも同様の規定が存在します。
なお、「淫行」については最高裁判所昭和60年10月23日判決によれば、「広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきではなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性行為類似をいうもの」と定義されています。
宮城県では、2024年11月14日に白石市職員が逮捕されるに至っており、基本的には逮捕される可能性が非常に高いといえるでしょう。

児童福祉法違反
児童福祉法違反として逮捕・処罰されるおそれがあります。
児童福祉法第34条第1項第6号では、「児童に淫行をさせる行為」を禁止しています。なお児童とは、青少年と同じく18歳未満の者をいいます(児童福祉法第4条第1項)。「淫行をさせる」という意味は、「直接たると間接たるとを問わず児童に対して事実上の影響力を及ぼして児童が淫行をなすことを助長し促進する行為」をいい性行為の相手方でも成立するというのが判例です(最高裁判所平成28年6月21日決定)。
児童福祉法34条第1項第6号違反については、児童福祉法第60条で10年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金に処せられ、これらを併科(拘禁刑と罰金両方に処する)することも可能です。
青少年健全育成条例違反(淫行条例)よりも法定刑が重いこともあり、逮捕・起訴の可能性はさらに高いといえます。
教師と児童のような師弟関係の実質的影響力を行使して性交した場合などは、淫行条例違反ではなく児童福祉法違反に該当する可能性があります。
児童買春・児童ポルノ禁止法違反
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下児童買春・児童ポルノ禁止法)違反として処罰されるおそれがあります。
児童買春・児童ポルノ禁止法第4条では、児童買春を禁止しています。児童とは18歳未満の者を指し・児童にお金を払って性行為をする行為は児童買春にあたります。児童買春は、5年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
また、未成年者との性行為を撮影したもの(児童ポルノ)を所持したり提供した場合には、以下の通りの刑罰が課せられます。
| 内容 | 刑罰 |
|---|---|
| 児童ポルノの所持 | 1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金 |
| 児童ポルノの提供 | 3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金 |
懲役刑が設定されていることもあり重い犯罪であり、逮捕の可能性は非常に高いといえるでしょう。


不同意わいせつ・不同意性交等
次の行為を行うか、その行為が行われた状態を利用してわいせつな行為を行った場合には、不同意わいせつ罪(刑法第176条)、性交等を行った場合には不同意性交等罪が(刑法177条)が成立します。
- 暴行もしくは脅迫を行う
- 心身の障害を生じさせる
- アルコールもしくは薬物を摂取させる
- 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせる
- 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがない
- 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚がくさせる
- 虐待に起因する心理的反応を生じさせる
- 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させる
- 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせる
- 行為をする者について人違いをさせる
- 16歳未満の者に対し、わいせつな行為をする
| 内容 | 刑罰 |
|---|---|
| 不同意わいせつ | 6か月以上10年以下の拘禁刑 |
| 不同意性交等 | 5年以上の有期拘禁刑 |
なお、わいせつとは「いたずらに人の性欲を刺激し、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反すること(最高裁判所の定義)」であり、性交等とは「性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(刑法第177条)」をいいます。
法定刑が非常に重く、特別な対策をしなければ逮捕は免れず、起訴され有罪・実刑となる可能性も否定できません。
性行為については自由恋愛の範囲内であれば逮捕・起訴がされない場合もあります。
もっとも、不同意わいせつ・不同意性交等では同意できるのは16歳以上であり、16歳未満である場合には自由恋愛の範囲内であっても違法となりうるので注意が必要です。



未成年者との淫行がバレるきっかけ
未成年者との淫行がバレるきっかけとしては次のものが挙げられます。
- 未成年者と一緒にいるときに警察の職務質問にあった
- 未成年者が親に相談して親が警察に通報した
- 学校に淫行がバレて学校が警察に通報した
- 風俗店で摘発された
- サイバーパトロールで見つかった
未成年者と一緒にいるときに警察の職務質問にあった
未成年者との淫行がバレるきっかけとして、未成年者と一緒にいるときに警察の職務質問にあった場合が挙げられます。
男性がスーツで未成年者の女性が学校の制服でホテル街を歩いているのを警察が見かけた場合に、職務質問をすることがあります。この職務質問によって淫行がバレることがあります。
未成年者が親に相談して親が警察に通報した
未成年者が親に相談して親が警察に通報した場合が挙げられます。
未成年者があまりにもお金を持っているため問い詰めたところ、いわゆる援助交際・パパ活をしていることがバレるなどした結果、親が警察に通報する場合があります。また、未成年者が妊娠してしまうなどして親に相談した結果、親にバレてしまうこともあります。これらの結果、親が警察に通報することで、淫行がバレる可能性があります。
学校に淫行がバレて学校が警察に通報した
学校に淫行がバレて学校が警察に通報した場合が挙げられます。
学校の生活指導などで未成年者から相談を受けた場合のほか、教職員による性加害があるような場合、警察に通報する場合があります。その結果、淫行がバレて刑事事件になることがあります。
風俗店で摘発された
風俗店が摘発された場合が挙げられます。
未成年者を風俗店で働かせている場合に、その店が摘発されることがあります。その際に摘発された未成年者が淫行の事実を供述することで淫行がバレて刑事事件になることがあります。
サイバーパトロールで見つかった
サイバーパトロールで見つかってしまった場合が挙げられます。
未成年者との接触にはSNSが多く利用されます。隠語などを用いて未成年者に接触している記録をもとに本人が特定された結果、捜査の対象となることがあります。
未成年淫行で逮捕・起訴されないための対策
未成年者との性行為が犯罪に該当する可能性がある場合、逮捕や起訴を避けるためにはどのような対策が考えられるのでしょうか。
被害者と示談する
未成年者と淫行をした場合には、なるべく早く示談をしましょう。
逮捕は罪証隠滅・逃亡のおそれがある場合におこなわれるのですが、被害者と示談が済んでいる場合、罪証隠滅・逃亡のおそれはないと判断され、逮捕が見送られる可能性が高まります。また、被害者と示談をしている場合、犯人が反省していること・処罰感情が弱くなっているといえることなどから起訴されない可能性が高くなるでしょう。
被害者との示談をする場合には相手の親権者とおこなう必要があります。未成年淫行では、親が加害者に対して拒否感情を抱いているケースが多く、直接連絡を取り合うことは好ましくありません。場合によっては、事態が悪化する可能性もあります。
そのため弁護士に依頼して、弁護士を通じて相手の両親と示談するのが現実的です。
自首をする
自首をすることが挙げられます。
被害者と面識がない・被害者への連絡方法がわからない場合には示談ができません。そのため、警察に自首するのが良いでしょう。
警察が相手の連絡先を教えてくれることは期待できないので、弁護士に依頼して警察から被害者の連絡先を教えてもらって示談をすることになります。自首をしたことによって、逮捕を回避できたり減刑となる可能性もあります。
「自首をするくらいなら弁護士に依頼する必要はないのでは?」と思う方もいるでしょうが、タイミングや取調べで話すべき事項などを弁護士と打ち合わせをしてから自首をしてください。
「相手が事件化したくない」など、逆に事態が悪化するケースもあります。まずは弁護士に相談することをおすすめします。

家族や会社にバレずに解決するために
家族や会社にバレずに解決するためには、事件化(逮捕される)する前に解決する必要があります。多くの社会人にとって、逮捕され会社を長期欠勤したり、家族と連絡が取れなくなってしまうとバレずに解決するのは現実的に難しいです。
そのためにも、早期の示談交渉・自首によって事件化する前に解決する必要があります。ただし、被害者と直接交渉をして事態を逆に悪化させてしまうことがないように弁護士に依頼してください。事態が悪化する前であれば、対処できる選択肢があります。
未成年淫行でのトラブルにお悩みの方へ
未成年者との性行為は、自治体の条例違反(淫行条例)にとどまらず、状況によっては児童福祉法違反や不同意性交等罪など、非常に重い罪に問われるリスクがあります。
SNSの履歴や職務質問、親権者からの通報など、発覚のきっかけは身近なところに潜んでおり、ある日突然警察が自宅にやってくるケースも少なくありません。
未成年淫行のトラブルは、時間が経つほど逮捕や実名報道のリスクが高まり、職場や家族に隠し通すことが難しくなります。
「警察から連絡がきた」「事件化を避けたい」とお悩みの方は、事態が深刻化する前に、一刻も早く刑事事件に強い弁護士へご相談ください。仙台青葉ゆかり法律事務所では、宮城県仙台市に事務所を構え積極的に刑事弁護のご依頼をお受けしております。土日でも対応可能なので、まずはお気軽にお問い合わせください。






